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2026/09/18

なぜ「月見」は空前の大ヒット企画になったのか?お月見商品は二つの道を進化した

かつて、お月見の食べ物といえば月見団子でした。そこに新しい流れを作ったのが、1991年に登場したマクドナルドの「月見バーガー」です。丸い玉子を月に見立てることで、お月見は行事食から、普段の料理に応用できる季節表現へと変わっていったと考えられます。
その後、お月見商品は「玉子を月に見立てる惣菜・外食」と、「黄色い丸を月に見立てるスイーツ」という、二つの道を進んできたようです。

お月見商品の進化年表

年代 惣菜・外食「玉子グループ」 スイーツ「黄色い丸グループ」
~1990年頃 月見そばなどはあったものの、お月見の食べ物は団子や里芋などの行事食が中心 月見菓子も、月見団子などの和菓子が中心
1991年 マクドナルドが「月見バーガー」を発売。丸い玉子を月に見立てる、新しい月見表現が登場
1996年頃~ 月見バーガーが毎秋発売され、秋の定番商品として知られるようになる
2010年代半ば頃 KFCなど他の外食チェーンにも、玉子を使った月見商品が見られるようになる 月やうさぎを表現した和洋菓子が、少しずつ登場
2017~2018年頃 バーガーだけでなく、マフィン、丼、麺などにも月見表現が広がり始める コンビニで「お月見スイーツ」の展開が始まる。プリンやロールケーキなど、洋菓子を月に見立てた商品も登場
2019年頃 月見商品が単品展開から、複数商品をまとめたシリーズ企画へ発展 マクドナルドが「月見パイ」を発売。月見商品が甘味にも広がっていく
2020~2022年頃 半熟風玉子や卵黄ソースなど、玉子の加工技術を生かした月見表現が増える。モスやコメダなど、参入企業も拡大 プリン、パイ、ロールケーキ、シュークリームなど、洋菓子全体に月見表現が広がり始める
2023年頃~ バーガー、丼、麺、ピザ、弁当、惣菜など、料理のジャンルを越えた月見商品が増加 黄色や丸形、うさぎなどを使い、玉子そのものを使わなくても「月見」が成立する商品が増える
2026年 外食・中食ともに、秋の大きな商品企画の一つとして定着しつつある コンビニ各社が大福、タルト、プリン、ロールケーキなどを展開。「黄色い丸」による月見表現がさらに多様化

年表から見えること

この流れを見ると、スイーツへの本格的な広がりは、2017~2019年頃から始まったと考えられます。
惣菜や外食では、目玉焼き、ゆで玉子、温泉玉子など、玉子そのものを月に見立てる表現が中心でした。商品を見れば、説明がなくても月見だと伝わります。

一方、スイーツでは、プリンやカスタードなどの「黄色くて丸いもの」を月に見立てることで、商品開発の自由度が大きく広がっていったようです。さらに、うさぎやすすき、紺色の夜空を加えることで、お月見の物語までパッケージ化できるようになりました。
お月見商品は、月見団子から月見バーガーへ、月見バーガーから玉子料理へ、そして黄色い丸のスイーツへと広がってきました。

現在の月見商戦は、単に玉子をのせた商品の競争ではありません。「丸い」「黄色い」「とろり」「うさぎ」といった記号を使い、どこまで秋らしい商品を作れるかという、季節表現の競争へ進化しつつあります。

写真はコンビニ各社で売られていた「お月見スイーツ」ですが、「黄色い大福仕様」「プリンタルトに生クリームとカスタードクリームでお月様表現」「プリンタルトのプリン部分でお月様表現」と三種三様なのがわかります。

黄色い大福仕様
プリンタルトに生クリームとカスタードクリームでお月様表現
プリンタルトのプリン部分でお月様表現

参考情報

マクドナルド「月見バーガー」
1991年に初登場、1996年頃から毎秋展開
https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2026/0826a/

セブン‐イレブン「お月見スイーツ」
2018年に4品へ拡大
https://www.sej.co.jp/

マクドナルド「月見パイ」
2019年に初登場
https://www.ssnp.co.jp/foodservice/200560/

モスバーガー「月見フォカッチャ」
2022年に初登場
https://www.mos.jp/